道銀文化財団(藤田恒郎理事長)はこのほど、第25回道銀芸術文化奨励賞美術部門の受賞者に函館市出身・在住の陶芸家高井秀樹さん(58)を選んだと発表した高井さんは「自分で良いのかという気持ちただこれまでの仕事を評価いただいたものと思っている」と話している
同賞は、道内芸術文化の進展に貢献する優れた活動を行い、将来が嘱望される個人や団体に贈られる音楽と美術の2部門があり、音楽部門には札幌市のバイオリン奏者成田達輝さん(22)が輝いた
選考委員会は10月5日に開かれ、音楽評論家の前川公美男委員長ら委員5人が答申をまとめた高井さんについては「若いころに修行した岡山や静岡での研さんをベースに、伝統の中に新しい表現を盛り込む作陶活動を道南地域で展開してきた質の高い作品を発表し続け、用と美のバランスを保ち、良い意味での伝統性を継承している次世代に与える影響も大きい」と評した1968年結成の道内最古の陶芸関連団体「北海道陶芸会」に91年入会後、2006~09年まで副会長を務め、同会創立40周年記念関連事業に関わったことや日本伝統工芸展(日本工芸会主催)で作品が12年と13年に連続入選するなど活躍も認められた
高井さんは「今後も活動の姿勢や培ってきたことを技術指導を通して伝えていければ」と意気込んでいる贈呈式は来年3月8日に道銀本店ビル(札幌)で開催予定(半澤孝平)