多文化共生社会の実現を考える「第3回台湾原住民族との函館交流会」(NPO法人道南マウコピリカの会主催)が18日、サン・リフレ函館で開かれた台湾で1980年代以降に沸き起こった原住民族権利回復運動に携わったヨハニ・イスカカヴットゥ氏ら4人が講演した
パイワン族で公共テレビ局プロデューサーを務めるディアナヴ・ジェンロール氏は運動の中で、民族を代表したジャーナリストとして運動や民族の姿を追ったアジア初の先住民族テレビ局の立ち上げにもかかわった妻でブヌン族のウマフ・バララヴィ氏も記者として活躍している
ディアナヴ氏は民族側の視点で報道することで、文化の保護、維持の契機になったと指摘冒頭には民族伝統の鼻笛も披露し「言葉はうそをつくが、楽器の音色はうそはつかない古い伝統や民謡を伝える使命を感じている」と述べた
原住民族の運動リーダーを務め、台湾行政院原住民委員会元大臣となったヨハニ氏、妻のサニ・タキスリニアン氏も講演アイヌの弓の舞「クリムセ」の披露なども行われた
同NPOの加藤敬人理事長は、恵山や駒ケ岳もアイヌの神聖なヌプリ(山)とだったとし、和人との土地問題に言及「我々は土地を返せといった要求をしているわけではない和人とよく話し合って、共存、共栄していく方向を模索している法律で決めてもらい、タブーとされる土地問題も言い合える間柄になれればいい」と述べた