世界各地の海峡横断などに挑戦している「オーシャンスイマー」4人による「津軽海峡水泳倶楽部」(石井晴幸代表)は21日、青森県佐井村―函館市戸井間50・66キロの遠泳リレー横断に初めて挑戦し、13時間6分で見事成功した
メンバーは最高齢の眞壁功さん(71)を筆頭に、内藤保雄さん(58)、関根健弘(たけひろ)さん(46)、杉田真紀(まさき)さん(33)の4人チーム名は4人の苗字の頭文字をとって「マナセス」とした
メンバーは、水泳帽と海水パンツのみの姿で21日午前5時17分、佐井村の海岸を出発石井代表らが乗船する船が付き添う中、1時間ごとに交代し、まずは潮の流れを考えて西の福島町方面を目指したその後は12・3キロ地点で大きく迂回(うかい)し、北東の戸井方面に向かった水温は摂氏23度から21度で推移4人は津軽海峡の速い潮流を乗り切り、戸井へは午後6時23分、瀬田来漁港近くの岩場へ上陸した
眞壁さんは「途中は潮に逆らう形で泳いだのできつかったが、後半から楽になっていった」と振り返る62歳の2006年、ドーバー海峡単独横断に15時間50分かけて成功日本人最高齢記録を持つ「自分にとっては今回で最後の横断泳最高のメンバーで泳ぎ切ることができてうれしい」と笑顔
内藤さんは「尊敬する眞壁さんに良い思い出をつくってもらいたかった充実した海峡横断ができた」と話す2年後の17年にはドーバー海峡単独横断に挑む関根さんは「このチームでトライアルができたのは幸せ」、来年6人チームでドーバー海峡の往復横断に挑む杉田さんは「チームでの海峡横断が経験できたことは自信につながった」と力を込めた
同倶楽部は、世界オープンウオーター水泳協会が定める世界7海峡のうち、津軽海峡は唯一泳ぐための協会がなかったことから11年に発足、2年前に改称した津軽海峡の素晴らしさを広く伝えようと、横断リレー泳を実施した(半澤孝平)