宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げたロケットの一部とみられる白い板状の物体が18日までに、函館市戸井地区浜町の河口で複数見つかった関係者によると海から漂流してきた可能性が高いという
函館空港事務所などによると、物体は4つ発見され、最大で2メートル×2・5メートルほど11日に住民から通報を受けた函館海上保安本部が回収し、航空機の翼に似ていたことから、同事務所に連絡函館空港を利用する国内外の8航空会社に確認していたが、航空機の破損などはなかった
その後の同事務所などの調査で、この物体はロケット打ち上げ時に振動や大気中の摩擦熱を人工衛星から守る、耐熱性の特殊素材の「フェアリング」と呼ばれる部分の可能性が高いことが判明JAXAホームページによると、通常太平洋上の安全な区域に落下、洋上回収されているという
関係者によると、地域住民はこの物体を5年ほど前から把握し、河口付近で土砂が崩れないようについたてのように使っていたという同ホームページではフェアリングの活用方法を公募するコーナーもあり、宇宙の最先端技術が意外な形で使われていたともいえそうだ(田中陽介)