函館市内や近郊のラーメン店20店でつくる「函館未来らーめん研究会」(木村恵輔会長)が27日、市内で発足した函館の特産品イカを使い、「函館百年ラーメン」と題した新しい塩ラーメンを作ろうと、約3カ月前から準備を進めてきた今後は協力加盟店や一般からの参加を呼び掛けていく
今年5月ごろ、市内のラーメン店数店が「新しい塩ラーメンを各店で作り、地元を盛り上げたい」と企画より大きな活動にできないかと、市内や近郊の各店を回って賛同者を募り、研究会発足にこぎつけた
会員企業の函館フロンティアフーズ(昭和3)で行われた発足会にはオーナーや関係者約30人が参加木村会長は多数の賛同に感謝し「各店の個性を生かした新しい塩ラーメン開発を通して地域活性につなげる会はそれぞれの活動が情報交換できる場にしたい」と呼び掛けたイカを使い、伝統の味と新しいスタイルを生かした新函館塩ラーメン第1弾は、9月ごろの発売を目指して各店で開発を進めていく
続いて同会顧問で、冷凍札幌ラーメンの通販サイトを手掛ける大石敬さんが、札幌ラーメンコンシェルジュとして函館ラーメンの未来について講演大石さんは「ラーメン好きは二極化している」と指摘し、安心感を求めて昔ながらの味を愛する人と、味の多様性を求めて新しい味に出会いたい人の2タイプを紹介その上で「新しい味の流行は移ろいやすいが、函館ラーメンと言えば塩というイメージは武器であり、活用すべき」と強調した
また、昔ながらの味を守ってきた市内老舗店の相次ぐ閉店を残念がる一方、「歴史は変えられないが、未来へ生かすことはできる」と呼び掛けた発足式に参加した函館市港町3の「麺屋伊吹」店主、加我卓也さんは「函館の新ラーメンを会員全員で盛り上げたい」と意欲を見せていた(半澤孝平)