本州の大手百貨店などで酢の専門店を展開するオークスハート(東京、内堀光康社長)は28日から、函館酪農公社(函館市中野町、柴田満雄社長)が提供する原料を使った砂糖不使用のソフトクリームをJR東京駅の構内で新発売するはちみつや酢などを加え、牛乳本来の味を引き出したのが特徴で、内堀社長は「北海道新幹線開業を前に、東京駅で函館の乳製品の魅力を伝えたい」と意気込んでいる
内堀社長の実家は、食酢製造の内堀醸造(岐阜)酢の需要拡大を図るため、2014年に分社化してオークスハートを設立酢と果汁を合わせ、ジュース感覚で飲むデザートビネガーのほか、酢の入ったパンやバターなどの販売を手掛けている
同社と函館酪農公社のコラボは2012年にスタート原料を取り寄せ、フルーツビネガーをトッピングしたソフトクリームを期間限定で販売したところ、大好評だったという
「新商品開発のきっかけは、アラブ首長国連邦(UAE)からの引き合いから始まった」と内堀社長は打ち明けるUAEでは、糖尿病がまん延しており、オークスハートのソフトクリームの味に感激したアラブ人から「砂糖抜きのソフトクリームを製造してほしい」と要望があったという
これを受け、内堀社長が函館酪農公社に相談し、試作を開始約1年かけて、砂糖の代わりに無糖練乳やはちみつ、果実酢などを加えたソフトクリームミックスが完成した
新商品は「自然な甘さの酢フトクリーム」と名付け、東京駅構内の「飲む酢エキスプレ・ス・東京」で1つ500円(税込)で販売飲む酢をかけて味わうこともできる内堀社長は「売れ行きを見ながら、UAEへの進出も検討したい」としている(山田大輔)