1875(明治8)年の千島樺太交換条約締結により、強制移住させられた樺太、千島の両アイヌ民族の関連資料を展示する特別展「千島樺太交換条約とアイヌ」が、市立函館博物館(青柳町17)で30日まで開かれている連日多くの入館者が訪れており、同館学芸員の大矢京右さんは「アイヌへの関心が高まっている中、歴史に着目した本展は全国的にも珍しい」とアピールする
同条約締結から今年で140年目を迎えることをから、明治政府によって同化政策を強いられた樺太、千島の両アイヌの歴史を広く知ってもらおうと企画7月11日から開催しており、民族研究者や市・道外から多くの人が来館している
展示は条約締結時、樺太、千島アイヌの全3章に区別して実施衣服や民具のほか、強制移住の際に撮影した写真や文書資料など170点が並ぶ中でも、開拓使大判官だった松本十郎が、樺太アイヌの移住策を見直すよう上申した際に提出した書類など、アイヌに関わった人々をくまなく紹介
毎週土、日曜日は、公立はこだて未来大と協力し、地図に映像を映し出す「プロジェクションマッピング」も開いている入館料は一般400円、大学・高校生200円、市内の学校に通う小・中学生は無料休館日は毎週月曜日問い合わせは同館(電話0138・23・5480)へ(蝦名達也)