再生可能エネルギー開発事業を手掛けるレノバ(東京)とデナジー(同)の両社は18日、函館市恵山地区で地熱発電所の建設を目指し、資源量の調査を行うと発表した6月下旬に地表調査に着手、来年以降は候補地を実際に掘削して作業し、早ければ2019年から運用を開始したい考えだ
両社は14年から、恵山の地熱資源に着目レノバの担当者は「文献や先人の調査に基づき、投資に値すると判断した」とし、出力は最大2000~3000キロワットを見込む地元住民の合意を得るため、同年12月から説明会を複数回開き、調査に向けて準備を進めていた
地表調査は、石油天然ガス・金属鉱物資源機構の助成金を活用来年2月までのスケジュールで、地下から噴き出す蒸気や熱水の成分を分析し、断層の分布などを確認する
来春には掘削して地下探査を行う予定で、環境への影響を調べ、発電所建設が可能となれば16年から建設工事に着手する事業の運営は両社が共同出資して設立する現地法人が担い、売電収入の一部は「地域貢献基金」として、地元の活性化に役立ててもらう
レノバの担当者は「調査の都度ごとに市や住民と意見交換し、理解を得た上で秩序ある開発を進めたい」としている
道内の地熱発電施設は、森町の北海道電力森発電所のみレノバはこれまでに、全国5カ所で大規模太陽光発電所(メガソーラー)を開発地熱発電は、九州でも建設を模索している(山田大輔)