4日午後3時55分ごろ、函館市田家町の商業施設の駐車場で、函館市の会社員男性(21)が刃物を持った男に左わき腹を刺され、市内の病院に搬送された。函館西署は、犯行後逃走したとみられる市内の30代の男を確保し、事情を聞いている。刺された男性には意識があり、命に別条はないという。
同署によると、男性は1人で仕事のために現場を訪れていて、仕事を終えた後、車を停めていた駐車場に戻ろうとしたところ、後方から近付いてきた男に、包丁のようなもので突然刺された。
男は刃物を持ったまま逃走し、刺された男性は約5分後に自ら110番通報した。男性は「刺した男は見たことがない顔だった」と話しているという。
白昼の凶行に周辺騒然 住民は不安な表情
事件は閑静な住宅街の一角で起こった。犯行現場はスーパーやドラッグストアの買い物客が行きかう駐車場。隣接するバッティングセンターや近隣の公園には子どもたちも多く出入りするが、利用者はパトカーのサイレンで事件に気づいたという。周辺の歩道には警察官が配置され、白昼の凶行に周辺は一時騒然となった。
事件後に現場を通りがかった近隣の女性は「男性はシャツの脇腹から血がにじんでいたが、落ち着いた様子で警察の質問に応じていた」と話す。
家族と現場付近のスーパーを訪れた松川町の50代男性は「子どもがいるのでとても不安。早く犯人が捕まってほしい」、小学生と中学生の子どもがいる大川町の30代女性は「小中学校からのメールで事件を知った。自宅は現場近くの道営住宅。娘を一人で留守番させているので早く帰りたい」と不安をのぞかせた。