統一地方選後半戦の函館市長選、函館、北斗両市議会議員選が14日に告示された。函館市役所では午前8時半から立候補受け付けが行われ、市長選には届け出順に、無所属新人で元弘前大大学院准教授の武田春美氏(64)、無所属現職で3選を目指す工藤寿樹氏(69)が立候補した。函館市議選(定数27)にも予想された33人が出馬、北斗市議選(定数22)にも26人が顔をそろえた。各候補は早速、21日の投開票日に向け、7日間の舌戦に突入した。
函館市長選は前回に続き、現職に民間出身候補が挑む構図。人口減少問題や経済・雇用対策などが主な争点となる。
武田氏は午前9時、第一声を行う北美原2の理容店に赤のジャケット姿で登場。支持者と握手を交わし、「工藤市政を変えてください」との声に笑顔で応えた。
同9時20分から始めた第一声では保健、医療福祉の分野で培った経験を強調。「地域をつなぐ仕事を国内外でやってきた。この函館を良くするには、私の今までの40年間のキャリアが必要だ」と訴えた。少子高齢化などの課題を挙げ「安心、安全、安楽な地域づくり、保健医療福祉の向上のためにこの街を盛り上げたい」と述べ、遊説に出た。
工藤氏は午前9時から湯川町2の選挙事務所で出陣式を行い、神事で必勝を祈願した。
同9時20分に事務所前で第一声を上げ、2期8年で経済再生や財政再建、ハード面のまちづくりが進んだことを強調、「お金を他のものに使う余裕が出てくる」と訴えた。その上で「日本一の福祉都市を目指す」と宣言。市内10カ所に高齢者や障害者、貧困問題を抱える一人親家庭などを見守り、支える福祉拠点づくりに取り組むとした。「市民一人一人の幸せづくりが今回のテーマだ」と声を張り上げ、遊説に出た。
一方、函館市議選は今回から定数が3減った中、午前10時半現在、現職24人、元職1人、新人8人の計33人が立候補。北斗市議選にも現職19人、元職2人、新人5人の計26人が立候補を届け出た。繁華街や住宅地に選挙カーの声がこだまし、両市は知事・道議選に続いて選挙ムード一色に包まれている。(統一地方選取材班)