函大付属柏稜高校商業科の生徒が4月30日、同校に面したサクラの名所「桜が丘通」に「お休み処」を設け、花見客をもてなした。時折冷たい風が吹く中、生徒たちは温かいお茶やあめを配って全国の観光客と交流した。
3年生の授業「課題研究」の一環で、企業との共同開発などに取り組む「商品開発チーム」がおととしから実施。この日は3年生10人に加え、2年生4人と保護者が手伝った。
生徒は道行く人に「ゆっくり休んでいってください」と声を掛け、桜湯や温かい緑茶、商業科の活動や桜が丘通について記したチラシなどを配った。サクラを背景に写真を撮り、その場で印刷するサービスも好評。2時間で115人が訪れた。
茨城県つくば市の芦澤一英さん(59)と妻のみゆきさん(58)は「学校が休みなのに、頑張っていて素晴らしい。良い時間を過ごせた」と笑顔。手作りの甲冑(かっちゅう)を着て徒歩で全国の城を巡っている山辺剣さん(41)=兵庫県=も、生徒と共に写真に収まっていた。
持丸智美さん(3年)は「寒さで客足が心配だったが、呼び掛けでたくさんの人が立ち寄ってくれた」とにっこり。西村愛美(あみ)さん(2年)は「今後も続け、サクラを見ながら楽しく会話できる場所にしたい」と話していた。(稲船優香)