道南の公立高校と函館市内の一部の私立高校で1日、卒業式が行われた。在校生や保護者らの温かい祝福を受けながら、卒業生は学びやで過ごした3年間の思い出を胸に巣立った。(小杉貴洋、北川隼夢)
大好きな学校 別れに涙
〇…函館稜北高校(美土路建校長)では、今春の函館西高との統合を控えて募集停止となったことから、3学年がそろう最後の卒業式となった。
卒業生118人、一人一人に卒業証書を手渡した美土路校長は「どのような社会をどのようにつくるのかを主体的に考え、協力し合って新たなるページを作ってほしい」とエールを送った。
惜別の涙を流す後輩の送辞に対し、卒業生の中村守君は「2年後には無くなるが稜北の心を継承していく。思い出の詰まった大好きな学校をこれからもよろしく」とあふれる涙を拭いながら在校生に託した。最後は校歌を斉唱し、3年生だけで「空も飛べるはず」を合唱して締めくくった。
すべての出会いに感謝
〇…函館白百合学園中学高校(本間厚校長)は、中学生も含め131人が新たな一歩を踏み出した。
式では、卒業生を代表して同中の福中美月さんと同高の伊藤未都樹さんがろうそくの点灯と聖書を朗読した。卒業証書の授与を終えた本間校長は「卒業証書は皆さん自身が毎日を一生懸命過ごしてきた証。函館白百合学園の卒業生として、堅実に成長してほしい」と激励した。
答辞で高校を卒業する中村理加さんが「胸を張って笑顔で卒業できるのが誇らしい。保護者や高校で出会ったすべての方に感謝したい」と述べた。校歌斉唱では、涙ぐむ生徒もいたが、退場時は保護者らに見守られながら笑顔で体育館を後にした。