国公立大2次試験の前期日程が25日、全国で一斉に始まった。函館市内では道教育大函館校と公立はこだて未来大で行われ、受験生が真剣な表情で挑んだ。
道教育大函館校は、地域協働専攻が3グループの合計定員120人に対し185人、地域教育専攻は35人に対して47人が出願。函館校全体の倍率は1・5倍(前年度比2・1ポイント減)だった。
公立はこだて未来大は、前期日程の定員135人に対し702人が出願。倍率は5・2倍と、前年度を1・3ポイント上回った。
合格発表は、道教育大函館校が3月7日、公立はこだて未来大が8日。(稲船優香)
公立はこだて未来大の2016年度一般入試は、定員160人に対して828人が志願し、前年度より約200人多くなっている。同大は「情報分野のニーズの高まりと、新幹線効果が相まった」とみている。
全国5会場(函館、札幌、東京、名古屋、大阪)の全てで出願者が増加。倍率は2年連続で増え、前期、後期合わせて5・2倍(前年度比1・3ポイント増)だった。
近年、人工知能やロボットなどのメディア露出が増えているほか、漁業分野のIT化に取り組む「マリンIT」など、同大の珍しい研究に注目が集まっている。また、同大は開学から16年が経ち、多くの卒業生が国内外の第一線で活躍。教務課入試・学生募集担当の高木幹彦主査は「卒業生が見えない『影の広報』として、知名度アップに貢献してくれている」と話す。
また、本年度は北海道新幹線開業を見据え、南東北や北関東の高校訪問を増やした。教授陣が模擬授業をしたり、職員がキャリア教育について説明したりと、高校側の依頼に沿った内容を心掛けている。高木主査は「青森以南と距離が近くなることは、現地の学生や保護者の安心材料の一つ。PRの成果が出た」としている。(稲船優香)