函館商業高校(大庭隆校長)流通ビジネス科の課題研究グループ「HAKOSHOP(ハコショップ)」が五島軒と開発した「バターチキンカレー」が、高校生の商品開発を審査するコンテスト「商業高校フードグランプリ2017」(伊藤忠食品主催)に北海道・東北ブロック代表として出場し、大賞に次ぐ「服部幸應審査員特別賞」を受賞した。出場した生徒たちは「満足いく発表ができ、賞をいただいて光栄」と喜んでいる。
コンテストは8月24~26日に横浜市で行われ、予選を通過した全国の高校6校の6品が試食販売と5分間のプレゼンテーションに臨んだ。
同校から出場したのは、3年の久末光さん(18)、堀野愛莉さん(17)、福井美月さん(同)、工藤将史君(同)。試食販売では笑顔の接客と、カレーと白米を温かいうちに食べてもらう工夫が受け、訪れた一般市民や関係者の反応は上々。大阪のバイヤーから「売りたい」という声も届いたという。
プレゼンでは、バターでコクを出し、トマトの酸味と豆乳がマッチしたカレーのこだわりを発表。商品のアイデアを出した卒業生佐々木文哉さんのメッセージ、道内のラジオ局に同校の取り組みとカレーの味を称賛した投稿が寄せられたエピソードを紹介した。堀野さんは「夏休みも練習に費やしたおかげで、伝えたいことが伝わった」と振り返る。
審査した服部学園理事長の服部さんは味と原稿を見ないプレゼンを評価し「これからも素晴らしいものを作って」と激励した。
今後も五島軒が製造を継続し、9~10日にはイトーヨーカドー函館店のフェアで販売する。久末さんは「カレーが函館から全国に広がり、これから高校や五島軒が作る製品の知名度も上がれば」と笑顔。志平剛史教諭も「進路活動と並行しながらコンテストの準備に本気で向き合った結果」とたたえた。(稲船優香)