箱館奉行所(丸山千明館長)は12日、同奉行所の大広間で着物ショーを初開催した。「日本の四季と着物」をテーマに、京都きもの専門学院和装専門教室セキグチ(若松町)の生徒らがあでやかな姿を披露した。
同奉行所の女性スタッフが正月などに着物を着用する機会が多いことにヒントを得て、和の文化に親しんでもらおうと企画。同学院の16人がモデルを務め、市民や観光客ら約60人が見守った。
ショーは4部構成で、最初に振袖の変わり結びと、名古屋帯を使った銀座結びを紹介。この後「四季と格による着物」として、10月から5月末まで着る「袷(あわせ)」、6月下旬の限られた時期だけ着る「紗合わせ」などを説明したほか、既婚女性が着用する中で最も格式が高いとされる「黒留袖」などを次々と披露。昭和初期のアンティーク着物もお目見えした。最後は出演者全員が登場し、観客を魅了した。
企画した同奉行所の坂本美奈子副館長は「着物を着る方も少なくなっている。来年は東京五輪もあるので、日本の文化を一層発信していきたい」と笑顔。同学院の関口綾子主任教授は「日本文化とぴったりな場所で、とても良かった」と話していた。(千葉卓陽)