「アドバンス・ケア・プランニング」の取り組みについて
「アドバンス・ケア・プランニング」という言葉をご存じでしょうか。言葉ではなじみがなくても「人生会議」という言葉は聞いたことがあるかもしれません。また、皆さんは「もしものこと」を考えたことがありますか。「アドバンス・ケア・プランニング」とは、ご自身が命にかかわる病気やけが、将来の変化などに備え、大切にしていることや希望、どのような医療やケアを望まれているかなどについて、信頼する方や医療・ケアチームと話し合って共有し、「事前指示書」として文書に残す手順を言います。もしもの時、ご自身で意思決定が出来なくなっても、希望や思いを事前指示書に残しておけば、医療やケアに反映されることになります。厚生労働省でも「アドバンス・ケア・プランニング」の重要性を強調しており、取り組みを始めている医療機関も増えてきています。入院患者さまが退院後も安心して生活できるよう退院支援を行う時も、看護師は患者さまやご家族が退院後どのような生活を望まれるのか意思確認を行います。その際にパンフレットを活用しながら「アドバンス・ケア・プランニング」について説明を行い、医療やケアについての希望などを伺います。患者さまやご家族などの思いや希望が、最初と変わっていっても構わないことも併せてお話します。
「アドバンス・ケア・プランニング」を行っている医療機関は、外来待合室などにパンフレットや掲示物などでお知らせしていると思います。ぜひご覧いただきご自身の思いや希望を信頼できる方々と話し合われてはいかがでしょうか。また、ご相談があれば遠慮なく医療機関へ問い合わせてみてください。
「アドバンス・ケア・プランニング」の取り組みが、患者さまやご家族がこれからの治療やケアについて、気軽に話し合えるきっかけになればと思います。
(ハコラク 2020年12月号掲載)
西堀病院
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☎0138-52-153
http://www.nishibori-hosp.or.jp/
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