函館のコーヒー文化をけん引
新たな試みに挑み続ける
老舗食料品販売店「十字屋食料品店」の自家焙煎コーヒーは、産地と焙煎度合の異なる豆をブレンドすることで生み出す独特の風味が持ち味。「ブラジル」を主体にする伝来の味を守りつつ、時代に合わせてアレンジを加えたオリジナルブレンドのほか、数種類のストレート豆を販売している。
創業年は先々代の斉藤寛治郎氏が法人登記した1932年だが、残された資料によるとその歴史はさらに古いという。5代目として後を引き継ぎ、「株式会社十字屋」を起業した菅原雅仁店主が店の歴史をたどるうちに、当時から自家焙煎を手掛けてきたことを裏付ける資料を多数発見した。「函館コーヒー文化の中枢を担ってきた店」を地元はもちろん全国にも広く知ってもらおうと、自家焙煎コーヒーを店の主役に据え、函館朝市、旧函館区公会堂内にコーヒースタンド「十字屋珈琲店」を出店。昔の自社広告の活用、飲食店とのコラボ、地元ロースターと共同で60年ほど前に製造された焙煎機の復活を図るなど、次々と企画を打ち出し情報を発信している。
(ハコラク 2022年 2月号掲載)
十字屋食料品店
函館市末広町5‐18
☎0138‐22‐1777
10:00~18:00
日曜は16:00まで
水曜定休
キャッシュレス決済利用可