寿司職人の父と和食の息子 親子の力が新たな歴史を織り成す
「四季料理みしな」の始まりは、東京で江戸前寿司を学び、函館市内の老舗寿司店で腕を振るった三品賢治さんが立ち上げた「太郎鮨」。創業の翌年に五稜郭地区に丸井今井函館店が移転してきたこともあり、当時の店は大変な盛況ぶりだったという。妻・美枝子さんと共に32年に渡り寿司一本で歩んできたが、バブルの崩壊や回転寿司店の普及など、時代の変化の大きさに閉店が頭をよぎることもあった。転機となったのが東京の懐石料理店やホテルで10年修業してきた長男・賢太郎さんの帰函。「一緒に店をやりたい」という提案を受け、2000年に寿司と和食の店「みしな」として再出発した。
創業時から継ぎ足す酢で締めるサバなど賢治さん自慢の握りに加え、刺身や天ぷらといった和食はもちろん、幅広く技を身に付けてきた賢太郎さんは要望があれば炒飯やフライドチキンといったメニューも提供。おととしからは全国の酒販店に頼み込み函館ではなかなか飲めないような希少な日本酒を30種類ほど用意し人気を集めるように。時代の荒波を乗り越えてきた「みしな」には、親子2代の力で新たな歴史が刻まれている。
(ハコラク 2019年12月号掲載)
四季料理 みしな
函館市本町31‐6
☎0138‐52‐5062
11:30~14:00 17:00~22:00
(各30分前L.O)
月曜定休
契約P有り
喫煙可
キャッシュレス決済可