気温が少しずつ下がり始めるなど秋の訪れを告げる足音が大きくなる中、函館市内では稲刈りが始まっている。市内西桔梗町の小松茂雄さん(80)方では、約2ヘクタールの水田でふっくりんこを生育。13日も黄金色に輝く稲穂を稲刈り機で刈り取り、出荷に向け作業に汗を流した。
今年は6月から少雨が続くなど水稲の生育に懸念もあったが、8月は好天に恵まれたこともあり、小松さん方では昨年より5日早い10日から収穫作業がスタートした。「思っていたよりは穂数が少ない」というが、「平年並みの収量は確保できると思う。たくさんの人においしいお米を食べてほしい」と話す。収穫作業はあと5日ほど続くという。
渡島総合振興局がまとめた1日現在の水稲生育状況では、一部地域で株内での登熟にばらつきがみられるものの、生育はおおむね順調。道農政事務所によると、渡島・桧山両管内の水稲作柄は、平年と比較し「やや良」との評価となっている。(野口賢清)