函館出身の4人組ロックバンド「GLAY」による函館緑の島での5年ぶりの野外ライブが25日開幕した。心配されていた台風も過ぎ去り、メンバーの熱演と全国から集結した2万5000人の大歓声が平成最後の函館の夏を熱く盛り上げた。ライブは26日も午後2時半から同会場で行われる。
緑の島での野外公演は2013年7月以来2回目。今回も「生まれ育った函館に恩返しがしたい」というメンバーの思いに応え、地元団体が市内の各所にファンを歓迎するフラッグや看板を掲げるなど街中をGLAY一色に染め上げ、ライブに向けた機運を盛り上げてきた。
黒船をモチーフにしたセットに4人が登場すると場内のボルテージは一気に上がり、ボーカルのTERUによるライブタイトル「GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.3」の叫びで演奏がスタート。
時折強い風が吹き付ける中、代表曲の「HOWEVER」や「誘惑」など約20曲を披露し、観客を熱狂の渦に巻き込んだ。
TERUは前回の大雨の中でのライブを振り返り「次こそ絶対晴れの中でやりたいと思っていた。この空はまさしく函館」と笑顔を見せ、ベースのJIROは「(台風で)みんなも俺たちと同じようにどきどきしていたと思うけど、こうして最高の笑顔で幸せな時間を過ごしていることが本当にうれしい」と語り、会場から大きな拍手が送られていた。
神戸市の会社員高橋玲さん(26)は「メンバーとファンの思いが台風を吹き飛ばしたと感じている。明日も参戦するので、また思い切り楽しみたい」と話していた。(金子真人)