函館出身のロックバンド「GLAY」が函館市大町の緑の島で開く野外ライブの開幕を前日に控えた24日、ファンが続々と函館入りした。函館空港ではGLAYのグッズを身に着けた利用客らで混雑。市内の観光スポットやメンバーゆかりの地を散策するファンの姿も目立った。
観光名所の金森赤レンガ倉庫には、GLAYの所属事務所「ラバーソウル」と飲料メーカー「レッドブル」がライブを盛り上げようと、メンバー4人が描かれた長さ9メートル、高さ4・5メートルの巨大看板を設置しており、ファンがスマートフォンなどで記念撮影をしていた。
千葉県勝浦市の主婦、加藤佐智代さん(51)は「SNSで見たので来てみたが、思ったより大きく絵も素晴らしい。明日はこの色のような空になってほしい」と話していた。
函館空港を運営する函館空港ビルデングは、国内線到着ロビー前で、メンバーの写真やライブロゴがデザインされた函館市電と函館バスの1日乗車券を販売し、買い求めるファンが列をつくった。購入した大阪市の会社員、村上亜鶴沙さん(28)は「ライブの前に函館観光をしようと前日入りした。同じGLAYファンの友人と一緒に五稜郭公園や函館山を楽しみたい」と笑顔を見せた。
一方、JR北海道は台風20号の影響で、午後から函館―札幌間の特急列車を運休。慌てて都市間バスを予約して札幌から訪れたファンも。札幌市の会社員世良佳希さん(27)は「JRが運休してすごく焦った。今回のライブは絶対に来たいと思っていたので、バスの座席を確保できてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
25日は、ライブ会場のゲートオープンが午前10時、開場午後1時、開演同2時半、終演同5時半を予定。当日券は午前10時から同会場横で販売する。主催者側は公式サイトで「当日の会場周辺は悪天候も予想されるので、雨具、着替え、防寒用のジャンパーなどの準備をして来場をお願いしたい」としている。(金子真人、柳元貴成)