函館西部地区をスペインの立ち飲みバー(バル)に見立てて飲み歩くイベント「第26回函館西部地区バル街」(実行委主催)が4日、西部地区一円で開かれた。5日に始まる「第6回世界料理学会」の前夜祭として、学会に参加する料理人など72店がピンチョス(つまみ)を用意。ライブなどのイベントもあり、大勢の人が街に繰り出した。
毎年春と秋に開催。末広町のアクロス十字街で行われた生ハムやチーズ、ワインの振る舞いサービスには、長蛇の列ができた。10回以上参加しているという函館市の40代女性は「毎回振る舞いから飲み歩きがスタートする。今回もにぎわっていますね」と笑顔だった。
ホテル函館山では、5月に初めて世界料理学会を開いた佐賀県のシェフがチームを組んで「有明海苔のケークサレ」「佐賀豚の蒸し焼き」など3種の盛り合わせを提供。函館の学会に参加する神戸の「料理屋植むら」も特別参加し、好評を博した。
着物で訪れた函館市の八田久美子さん、平目明子(あかね)さんは「いろいろなお店を少しずつ楽しめるのがバルの魅力」と笑顔。移住体験モニターとして3日前から函館に住む東京都江東区の田島菜穂子さんは「まちぐるみで行うバルは東京にはない。おいしい料理とお酒、新たな出会いに期待しています」と声を弾ませた。(稲船優香)