米海軍掃海艦「パトリオット」(1312トン)が14日午前9時ごろ、函館港に入港し、中央埠頭に接岸した。市民団体が同艦を訪問し歓迎した一方、入港に反対する市民らが同埠頭付近で集会を開き、シュプレヒコールを挙げた。17日午前9時に出港を予定している。
同艦の入港目的は親善。接岸後、函館日米協会(中野晋会長)が歓迎のため、同艦を訪問した。乗組員らは滞在中、19世紀に函館で亡くなったペリー艦隊の水兵が眠る外国人墓地(船見町)への墓参など、交流行事も予定されている。
中央埠頭付近や万代埠頭では労組を中心とした市民有志が入港反対の集会を開いた。道南地域平和運動フォーラムなどの集会では、連合渡島地域協議会の八木橋正典事務局長が「函館は観光地だが米軍艦にまでは『ようこそ』とは言えない」と語気を強め、平出陽子道議は1945年7月14日の函館空襲に触れ、「なぜ慰霊祭が行われる日にやってくるのか。なし崩し的な入港は許されない」などと批判した。(今井正一)