函館市病院局は14日、道南ドクターヘリの運用にかかわり、降雪期も大きな支障は出ないとの認識を示した。市内の離着陸場所(ランデブーポイント)は97カ所中、常時の除雪が見込まれるのは2カ所にとどまるが、30センチ程度の積雪までは着陸は可能だとした。藤田公美管理部長は「ポイントが搬送先病院の近くにあることは理想。積雪時のポイント確保について、民間所有地の利用を含め、関係機関と協議していきたい」と述べた。
市議会第4回定例会一般質問で、小林芳幸氏(公明党)の質問に答えた。
ランデブーポイントは市内97カ所など、全18市町で計292カ所。各市町では最低限のポイントの除雪体制を確保しているが、函館で着陸に支障のない常時除雪が見込まれるのは、陸上自衛隊函館駐屯地と函館空港の2カ所のみとなっている。
そのほかは大半が学校グラウンドで、藤田部長は常時の除雪体制について「十分とは言えない」とした一方、「救急車が近くまで行けるところであれば、常時の除雪体制がなくても使用できる場合がある。今年2、3月程度の積雪なら大きな障害にはならない」と述べた。
道南ドクターヘリは2月16日から11月末までに260件の要請に対し、221件出動した。市立函館病院への搬送が53%で「トラブルもなく運用は順調」とした。札幌医科大学からの医師の応援派遣回数が当初の月6回から10月以降は4回となり、圏域内病院の協力での運用が充実しつつある。(今井正一)