臥牛山5月15日・Jに波及した三菱問題
浦和レッドダイヤモンズは、サッカーJリーグの中でも抜群の人気を誇るとともに、「オリジナル10」と称されるリーグ創設に携わったクラブだ。スタート時は弱かったが、今では毎年優勝争いの常連▼レッズが誇る真っ赤なユニホームの背中に輝く〝スリーダイヤ〟が揺れている。かつての親会社で現在は50%超を持つ筆頭株主・三菱自動車が燃費データ不正問題を起こし、日産自動車との資本業務提携に発展した▼ここで問題となるのは、日産が横浜F・マリノスの筆頭株主となっていること。Jリーグ規約では、クラブ経営に関与できるほどの株式保有比率の高い企業が、他のクラブの株式を大量に持つすることが禁じられている▼このため、日産が三菱を傘下に置けばこの規約に抵触する可能性が生じる。レッズもマリノスもJリーグの前身・日本リーグ時代からの歴史を持つ名門クラブ。関係者もサポーターも気が気ではないはず▼マリノスは、同じ横浜をホームタウンとし、全日空などが出資した「横浜フリューゲルス」と合併した過去がある。レッズと一緒になることは現時点で考えにくいが、プロスポーツに、よもやの事態を波及させた三菱自の問題が恨めしい。早急な解決が待たれる。(C)