【松前】松前藩屋敷、松前城資料館が10日、開館した。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、指定管理者の松前観光協会の関係者7人だけが参列し、ひっそりとした幕開けとなった。
松前観光協会は2日、今年の「松前さくらまつり」の開催中止を決め、予定していた関連イベントも、さくらスタンプラリーを除き全て取りやめた。石川文明会長は開館式あいさつで「藩屋敷は来年で開館30周年。この苦難をみんなで乗り切って来年を迎えましょう」と呼び掛け「祭りは中止になったが、松前公園のサクラは咲くので安心して見ていただけるよう準備を進めている。今年は『ぜひお越しください』と言えないのが残念」と苦渋の表情を浮かべていた。
松前藩屋敷、松前城資料館の開館は午前9時から午後5時まで。3時間おきに館内の消毒などの感染対策を講じながら10月末まで無休で営業する予定。感染対策の一環として甲冑や着物(かっちゅう)の着付け体験は取りやめるが、両館の共通入館券(620円)の購入者には、松前観光協会の特製うまい棒を1本進呈する。(神部 造)