中国・杭州市と函館を結ぶ中国東方航空(本社・上海市)の国際定期便が8日、就航した。初便にはほぼ満席の151人が搭乗。杭州の天候不良の影響で到着が約1時間遅れたが、函館空港には午後5時半ごろから乗客が次々と降り立った。
函館と中国を結ぶ定期路線は天津、北京に続き3路線目。同社の乗り入れは初めてで、毎週火、土曜日の週2便を運航し、使用機材はA320(156席)。杭州市は浙江省の省都で、人口800万人以上とされる大都市。同社は杭州周辺地域からの集客を見込んでいるという。
旅行会社の担当者によると、受け入れた約20人のツアーでは、この日は函館で夜景を楽しみ、9日以降は七飯町大沼、昭和新山、小樽などを回り、12日に函館から現地に帰るプランという。担当者は「北海道はカニなどの海鮮料理や牛肉といったグルメが人気」と話す。
初便到着に合わせて、函館市職員や函館空港ビルデング社員らが横断幕を掲げて乗客を歓迎。観光パンフレットや珍味が配布された。夫婦で来日した杭州市の学校教員、盛哲(シェン・テツ)さんは「風景や雪が楽しみ。すしも食べたい」と話していた。
同社札幌支店の張俊莉支店長は今後、旧正月の春節需要に期待を示し「杭州は富裕層の多い地域。春節時期には臨時便の運航を準備している」と話していた。(今井正一)