JR北海道は2日、3月4日のダイヤ改正時から特急「スーパー北斗」「北斗」(函館―札幌)の一部列車と「スーパーおおぞら」(札幌―釧路)の全列車で車内販売を取りやめると発表した。売り上げ減少と客室乗務員の人材難などが要因。同日以降、道内の在来線で車内販売を行うのは函館―札幌間のみとなり、同社の苦境が浮き彫りとなっている。
同区間の特急では現在、1日全24本の列車のうち、20本で車内販売を実施。ダイヤ改正に伴い、上下線の6本でサービスを取りやめる。上りの対象は、札幌を午後3時39分に出発する「スーパー北斗18号」以降の全列車。下りは、函館発午前7時28分の「北斗3号」と同8時54分の「スーパー北斗5号」、午後6時49分の「スーパー北斗21号」。
サービス見直しの背景には、駅店舗やコンビニの普及によって車内販売の需要と売り上げが減少したことに加え、客室乗務員の人手不足がある。同社広報部は「車内販売の利用状況と客室乗務員の人材確保の観点からの判断。収支改善を図る上でもご理解いただきたい」としている。(山田大輔)