JR北海道は15日、来年春から道内を運行する特急列車のうち「北斗(函館―札幌)」「すずらん(札幌―東室蘭・室蘭)」「おおぞら(札幌―釧路)」「とかち(札幌―帯広)」を、全車指定席化すると発表した。
自由席利用者が到着前の早い段階からホームで並ぶ不便さに加え、始発駅に近い駅ほど自由席を確保しやすい不公平感を軽減する狙い。
また、「おトクなきっぷ」のリニューアルを実施し、パソコンやスマートフォンから予約と購入ができる「えきねっと」限定の割引きっぷ「えきねっとトクだ値」と「お先にトクだ値」に統一し、柔軟な価格変更によって収益を最大化するイールドマネジメントシステムを導入する。
これに伴い、「乗車券往復割引きっぷ」や「北斗オプション特急券」の発売を終了する。
函館―札幌間の北斗を「えきねっとトクだ値」で購入する場合8010円から8940円まで4段階、「お先にトクだ値」は6590円から7540円の3段階で価格が設定され、予約が早いほど安く特急を利用できるようになる。
乗車列車が未定の場合は座席指定を受けず普通車指定席を利用できる「座席未指定券」を指定席特急券と同額で発売するほか、特急定期券「かよエール」を利用条件を見直し、乗車日の3日前から「話せる券売機」やみどりの窓口で追加料金なしで座席指定を受けることができる「かよエール+(プラス)」を設定する。
同社は「不便さと不公平感を解消し、より便利に乗車していただけるようになる」としている。(市丸和秀)