【札幌】味や品質管理に優れた道産加工品を認定する「北のハイグレード食品2024」(道主催)の発表会が14日、札幌市内で開かれた。道南からはプティ・メルヴィーユ(函館市)の「いちごのバターサンド」、ワイズマンズFPL(北斗市)の「ビオベーコン」、村上商店(同)の「うに屋のおいしいうにバター」と「雲丹の佃煮」、はこだてわいん(七飯町)の「北海道100ドルンフェルダー2022」、小野養鶏場・里山楽房(同)の「コタプリン」の6品が選ばれ、土屋俊亮副知事が事業者に選定証書を贈った。
道産加工品の販路拡大と食を通じた地域産業活性化を図る狙いで2011年から実施。今年度は道内各地から107点の応募があり、シェフなど食の達人が19品を選定した。
いちごのバターサンドは、道産バターと小麦粉を使用した薄焼きサブレに、ドライイチゴ入りクリームをサンドした菓子。軽い口当たりと爽やかな風味が高評価を受けた。遠藤薫オーナーシェフは「良いものをどんどん作って、食の品評会などに出品していきたい」と意欲を見せた。
ビオベーコンは、厳選した道産豚バラ肉と塩のみを原材料とし、化学調味料や添加物、発色剤は不使用。肉本来の味の深さやジューシーな質感が高い評価を受けた。佐々木理所長は「製造から販売まで1人で行っている。量産が難しいこともあるが、できることを精いっぱいやっていきたい」と抱負を話した。
うに屋のおいしいうにバターは、無添加生ウニの甘さや塩味を生かした繊細な味のオリジナルバター。高級感あふれるパッケージデザインも好評を得た。雲丹の佃煮は、ウニのしっかりした粒感と、雑味のないまろやかなうま味が高く評価された。村上朋子社長は「昨年、海外物産展に初出展し、外国人に商品を気に入ってもらった。国外にも販路拡大できるような縁ができれば」と意気込みを話した。
北海道100ドルンフェルダー2022は、後志管内余市町産のブドウを使用した赤ワイン。食事に合わせやすい甘さや酸味、香りなど全体的なバランスの良さが高評価を受けた。佐藤恭介社長は「ワインの提案とともに、長い歴史ある函館のことも多くの人に周知していきたい」と抱負を話した。
コタプリンは、純国産鶏をこだわりの餌で平飼い飼育する養鶏場の直営店で製造。卵黄だけを使ったなめらかで濃厚な味が高い評価を得た。小野美孝代表は「道南という恵まれた地域で商品を製造できることに感謝している。多くの人たちに商品を知ってもらえたらうれしい」と喜びの表情を見せた。(鳥越裕子)
このほかの選定を受けた事業者は次の通り(敬称略)。
エーデルワイスファーム(北広島市)、マルトシ吉野商店(後志管内寿都町)、フジタコーポレーション(後志管内黒松内町)、花カフェアイバレー(伊達市)、MIURAYA(日高管内日高町)、MOVE(札幌市)、コージージューススタンド(旭川市)ビストロ・ボン・マルシェ(同)、喫茶と宿美瑛茶房(上川管内美瑛町)、瀧源商店(宗谷管内枝幸町)、十勝養蜂園(十勝管内上士幌町)、源ファーム(十勝管内大樹町)、コスモス(根室管内標津町)