函館市がまとめた2017年度の函館―韓国・中国間定期コンテナ航路の函館港貨物取扱量は、前年度比0・5%減の3343個(TEU=20フィートコンテナ換算)で、4年ぶりに減少した。輸出が7年ぶりに前年割れとなったものの、全体では過去3番目となる高水準を維持した。
コンテナ航路は05年に韓国の南星海運が開設。コンテナ約960個が積載できる「スタークリッパー」(9520トン)など2~3隻が韓国、中国、日本を回り、函館にはおおむね週1回寄港している。
輸出量は同13・4%減の1701個。昨年まで6年連続で過去最高を更新していたが、おととしの台風で噴火湾のホタテの養殖施設が被害を受けた影響で、ホタテの貝殻の輸出が大きく落ち込んだ。
一方、輸入は同17・7%増の1642個で、2年ぶりに増加。原木が堅調だったほか、函館近海のイカの不漁を背景に、冷凍水産物が全体を押し上げた。
輸出が輸入を上回るのは5年連続。運航数は37便で、昨年7月の航路再編で3週に2回の寄港が続いたため、前年と比べて15便減少した。
道南の港湾団体でつくる函館港利用促進協議会は、1便当たりの平均貨物量として80個を目標に掲げる。近年は65個程度で推移しており、市港湾振興課は「苫小牧と比べ、運送コストの面などで優れている点をアピールし、取扱量の増加につなげたい」としている。(山田大輔)