国内最高峰Vリーグ・プレミアリーグ(1部)の女子大会が12月5、6の両日、函館アリーナで開かれる審判団には地元・函館バレーボール協会の正岡卓審判員(33)も招集された昨年からは同リーグの特別審判員にも選出され、最終目標の国際審判員資格取得に向けて着実に歩みを進める中で射止めた大役に正岡さんは「緊張感はあるが、しっかり確実に与えられた使命を全うしたい」と意欲をみせる
正岡さんは国内審判員資格で最高位となる日本A級審判員を4年前に取得以後はプレミアリーグで主審として笛を吹くことができる国際審判員を目指して、日本バレー協会が主催するIスクールに2012年から所属し、東京や大阪などで年に数回開講される審判の実技や語学を学ぶ研修を続けてきた
プレミアリーグの審判は基本的に国際審判員の資格が必要だが、正岡さんはこれまでの活躍などが評価され、異例の抜てきとなった「まったく想像もしていなかっただけに驚きと重圧が大きかった」と話すが、目標とする先輩審判員から「自分たちが支えるから」という言葉をもらい、「心強かった」と笑顔を浮かべる
幼少から競技に親しみ、中学時代を除く小、高、大学までは選手としてバレーボール一色だった特に道教大函館校時代は170センチと小柄ながら、最高到達点が320センチに達するほどの自慢の跳躍力を生かしてアタッカーとして活躍道1部では2年秋と3年春に猛打賞を獲得した実力だ
競技から一線を退いた大学卒業後、「別な角度からもバレーを見たい」と思い立ち、大学卒業後の2007年に日本B級、11年に日本A級を取得した現在は特別審判員としてVリーグ・2部のチャレンジリーグでも主審を務めるなど精力的に活動している
語学の習得には苦戦することが多いというが「審判の資格の勉強をするようになってから、以前よりも積極性が身に付いてきた」と実感しているまた、選手経験があることにより「プレイヤーの気持ちが分かり、試合の展開が読めるようになると余裕を持って一つ一つの動作を見られる」と話す
夢は選手としてオリンピックやVリーグの舞台に立つことだったというが、それはかなわなかった立場は違えど国際審判員の資格を取得することで審判員として同じフィールドに立つことが今後の目標だただ、その道は険しい日本協会からの推薦が必要となり、それも年に1、2人が選ばれるだけと狭き門だ「道内の審判はVリーグなどで笛を吹く人たちも多いその中で経験を積めるのはとても大きなこと数年以内には夢を実現したい」という
その第一歩となるプレミアリーグ地元開催での審判に「日ごろお世話になっている職場の人たちなどに感謝の気持ちを伝えられるよう、精いっぱい頑張りたい」と意気込んだ
8月に開館した函館アリーナオープン記念として実施されるバレーボールV・プレミアリーグ女子函館大会5日は午後2時からNECレッドロケッツ対トヨタ車体クインシーズと久光製薬スプリングス対上尾メディックス、6日の午後1時からはNEC対上尾、久光製薬対トヨタ車体戦がそれぞれ行われるチケットは指定席が完売し、自由席のみの扱いとなる詳しくは同アリーナ(TEL0138・57・3141)へ(小杉貴洋)