国内有数の自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」(ツール・ド・北海道協会、日本自転車競技連盟主催)が8日、函館市競輪場からスタートした。全行程約424キロすべてが道南地域で実施される3日間のレースには国内外から20チーム総勢98選手が参戦。初日は天候に恵まれた初秋の道南を満喫しながら、第1ステージ(162キロ)を走破した。
日本初のステージレースである同大会は、今回で31回目を数え、国際自転車競技連合(UCI)公認大会となって21回目を迎える。大自然の中を町から町へ公道を使って巡る本格的ロードレースはコースを3ステージに分けて行う。道南開催は2010年(第24回大会)以来7年ぶり8回目。
競技は1チーム5人の団体と個人でタイムを競い、さまざまな駆け引きが見られるのも魅力の一つ。今大会には海外から5チーム、国内からは北大や道選抜など15チームがエントリーした。
競技に先立って行われた開会式で、主催者を代表して同協会の山本隆幸理事長(大会長)が「サイクリングは多くの人たちが楽しめ、北海道はロードレースに適した聖地。持てる力を出し切ってほしい」とし、開会宣言をした。函館市の工藤寿樹市長は選手や関係者に歓迎の言葉を述べるとともに、「道南の景色を楽しんでほしい」とPRした。那須ブラーゼンの西尾勇人選手が選手宣誓を行った。
午前9時半に同所を出発した選手は、5・6キロのパレード後にロードレースのスタートを切った。第1ステージでは函館市のほか、木古内町など2市5町を走行する162キロ。2日目の第2ステージは北斗市から知内、松前町などの1市5町を通過する185キロ。最終日の第3ステージは函館競輪場から市内の鉄山町などを回り、湯の川温泉街を通って函館山山頂でゴールを迎える77キロで終える。
最終日には約500人が参加する市民ロードレースも行われる。(小杉貴洋)