大手旅行サイト「じゃらんnet」取扱額上位のホテル・旅館を表彰する「じゃらんオブザイヤー 売れた宿大賞」(客室数101~300室部門)に、湯の川プリンスホテル渚亭(函館市湯川町1、河内昌貴社長)が選ばれた。新型コロナウイルスの影響で中止した2020年を除き、18年から4年連続の道内1位を達成した。
サイトを運営するリクルートライフスタイル(東京)が、22年4月~23年3月に顕著な実績を収めた宿泊施設を表彰する「じゃらんアワード2022」(北海道ブロック)の一環。道南ではこのほか、ラビスタ函館ベイ(豊川町)が301室以上部門で第3位を受賞した。
渚亭では「お客さまとのお約束を未来に紡いでいくための責任ある今日を大切にする」という考えでサービスを提供。自然災害などで旅行客の動きがストップし、宿泊業が窮地に立たされないよう、平時から危機へ備えることを根底にしている。「日々の積み重ねがお客様の魅力、評価につながっているのではないか」と河内社長。
同期間中はコロナ「第7波」に見舞われ、河内社長は「スタッフのやりくりには苦慮した」と振り返る。一方、次の波が来た時に応援に回れるよう、従業員が普段とは違う部署の業務を覚えようと自発的に動いたため、コロナ禍でも営業できた。
受賞を祝し、同ホテルは昨年に続いてアルバイト従業員を含む113人に記念品をプレゼント。地場の取引企業のヤマキュウ阿佐利のすき焼きセットを贈り、労をねぎらった。
河内社長は「(18年に)増改築してハードが変わっても、接し方やホテルの価値観が変わることなく、お客様の大切な思い出の場所として記憶に残り続けることが大きな目標」と話している。(長内宏人)