道南の冬の味覚「ゴッコ(ホテイウオ)」が、函館市内の鮮魚店やスーパーの店頭に並んでいる。主産地の恵山や戸井地区では漁模様が振るわず、価格は例年より2、3割高いという。それでも、旬の味を楽しもうと買い求める人が後を絶たない。
刺し網漁で漁獲したゴッコは、ぷるんとした食感と濃厚なうま味から、冬の食卓に欠かせない存在だ。
はこだて自由市場(新川町)の照井鮮魚店(照井孝二店主)では、昨年末から扱い、現在は雌1匹1500円~2000円、雄同800円~1000円で販売。27日は南茅部産が並んだ。この時期としては高く「2月いっぱいが旬。今後量が増えてくれば、価格も下がる」と照井さん(66)。ゴッコ汁のほか、雄は生干しにして空揚げやバター焼きで食べることを薦める。照井さんは「一番寒い時期に最もおいしい魚。函館の味なので、どんどん食べてほしい」と話す。注文があれば、下ごしらえも行う。
えさん漁協は「漁獲は平年の10分の1程度。不漁だった昨年以上に悪く、低調なまま終わる可能性がある。海水温が高めで、岸に回遊してこないのが要因ではないか」としている。(山崎大和)