【札幌】鈴木直道知事は11月30日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」を国内で初めて確認したことを受け、海外、道外に滞在歴のある新型コロナの患者について、全ての検体を道立衛生研究所(札幌)でゲノム解析する方針を明らかにした。函館市など保健所設置市と連携し、監視体制を強化する考えも示した。
知事は、オミクロン株に関し「まだ不明な点が多い。今後知見が蓄積されてくると考えられるが、客観的で正確な情報に基づき、冷静な行動をお願いしたい」とした上で「道はこれまでも道衛研でゲノム解析による監視を進めてきたが、今回、オミクロン株の対応として海外、道外に滞在歴のある患者について、原則、全ての検体を対象にゲノム解析を実施する」と述べた。
道内でオミクロン株を確認した際の対応では、知事は「早期探知、早期介入が大事。感染拡大した場合は必要な対策を機動的に講じる」と強調した。
また、知事は忘年会やクリスマス、正月など年末年始の移動が活発になる時期を迎え「道では1年前、年末年始に社会経済活動が活発化し、年明けから感染が増加した経験がある。一人一人の行動が重要になる」とし、基本的な感染防止対策の徹底を訴えた。(山崎大和)