函館市は、外国人観光客の夜間の観光消費活動を促す戦略「ナイトタイムエコノミー」の推進に向け、新たな観光コンテンツを創出するための実証実験を今月末に行う。民間と連携し、地元のバンドやマジシャンが出演するイベントを企画。アンケート調査なども行い、今後の対応に生かす考え。期間中は、中国の旧正月「春節」で多くの外国人の来函が予想され、市観光振興課は「何が求められているかを把握し、活発な経済活動につなげたい」としている。
日本は海外に比べ夜間に楽しめる場所が少ないことが課題で、日中に比べ、経済活動が活発でない夜間の消費を促す施策に全国の自治体が取り組んでいる。函館市の夜間活動はこれまで、函館山の夜景観賞または飲食など狭い範囲に限られていた。
2018年には、新たな魅力を紹介しようと「はこだて夜祭り」の実証実験を行い、昨年夏に本格的にスタートさせた。3日間で約2100人の外国人が訪れ、アンケートに答えた来場者の満足度は88%と好評を得た。
今回は、市とワールズ・ミート・ジャパンで構成する「函館ナイトタイムエコノミー推進協議会」の主催。25日に「函館あうん堂ホール」(松風町)で高野太吾さんのマジックショー(開始は午後8時、入場料500円)、29日、2月7、16日には函館を拠点に活動する「ひのき屋」のライブを開催。各日午後8時と同9時半からの2回で、入場無料。マジックショー、ライブとも1ドリンクの注文が必要。
ひのき屋のソガ直人さんは「外に出て、気軽に音楽を聴き、楽しい余韻に浸りながら函館のまちを散策してほしい」と話す。問い合わせは同課(0138・21・3383)へ。(小杉貴洋)