函館市電と函館バスで利用できるICカード乗車券「ICAS nimoca(イカすニモカ)」の運用が25日に始まった。同日、函館駅前バスターミナルで記念セレモニーが開かれ、関係者らが道南初の交通系ICカードの導入を祝うとともに、市民や観光客らが早速利用した。
同カードは、車内に搭載された読み取り機にカードをかざすだけで精算することができ、市電と函館バスを利用するごとに料金の3%相当のポイントが付くなどの特典がある。カードは交通系ICカードの全国相互利用サービスに対応しており、東京など他地域でも使用できる。
式典では導入事業者を代表し、市企業局の川越英雄局長が「地域や観光客の皆さまに快適なサービスを提供するため、このカードとともに公共交通機関の役割をしっかりと果たしていきたい」。函館バスの森健二社長は「トラブルもなくスムーズに開始することができた。新幹線効果の持続に向け、ICカードの導入は大きな力になると確信している」と述べた。
函館運輸支局の小松重之支局長の来賓あいさつ、テープカットに続き、同カードを発行・管理するニモカ(福岡市)の城代寛昭社長から川越局長と森社長に大判のレプリカカードが進呈された。
同カードは、市電、函館バスの車内ほか駒場乗車券販売所、函館バス各営業所などで販売。価格は2000円で、うち1500円分が利用でき、残りの500円分は預り金(返却時に返金)となる。入金することで繰り返し利用でき、販売場所や主要コンビニエンスストアなどでも入金できる。(金子真人)