【福島】公益社団法人日本山岳会(本部・東京)が創立120周年記念事業の一環で選定する「山岳古道120選」に、福島町千軒地区の街道「殿様街道」が正式に選ばれた。同会が15日に発表し、街道に関わる地元関係者からは喜びの声が聞かれている。
同会は1905年に設立。山岳古道120選は、歴史・文化・地理的側面から調査記録し、保全につなげることを目的に実施。2025年刊行予定の120周年記念誌にまとめ、公式ホームページでも紹介する。
殿様街道は福島町千軒地区にある約7キロの山道で、松前藩の殿様のほか、伊能忠敬、土方歳三ら偉人が歩いた記録がある。町内では千軒地区活性化実行委(佐藤孝夫委員長)が春と秋に散策インベント「殿様街道探訪ウオーク」を実施するなど街道の保全と歴史価値の発信に取り組んでいる。
昨年10月に選定候補に挙がり、同会北海道支部のメンバーが探訪ウオークに参加するなどして調査を進めていた。
イベントで街道の魅力や価値を伝え続けてきた実行委の中塚徹朗副委員長(福島町史研究会会長)は「喜ばしいこと。多くの人の惜しみない協力のおかげ。知名度の向上を期待するともに来た人たちが安全に歩けるよう行政と連携しながら保全や整備に努めていきたい」と話した。(鈴木 潤)