渡島・桧山地方は8日、東から暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、前日を上回る厳しい残暑に見舞われた。北斗市本町で32・5度を記録し、木古内町で32・1度、厚沢部町鶉で31・3度、松前町31・2度など軒並み30度超えの真夏日となった。函館市美原でも31・7度まで上がった。北斗と奥尻町稲穂(30・9度)は9月としては過去最高だった。
気象庁の速報値によると、このほかの最高気温はせたな町瀬棚で31・0度、江差町で30・8度、八雲町熊石で30・4度など。
また、道内では8日、最低気温が奥尻空港(25・4度)と松前町(25・1度)で25度を上回る「熱帯夜」だった。
函館市の五稜郭公園はうちわや日傘を手に日差しを避けながら歩く観光客の姿が見られた。さいたま市の会社員、久保武寛さん(38)は7日から5日間の日程で道南を旅しているといい「初めての北海道は『思ったより暑いな』という印象ですが、函館は海風があるおかげで、いくらかしのぎやすいですね」と、したたる汗をハンカチでぬぐいながら散策を楽しんでいた。
9日の函館市の予想最高気温は30度で、函館地方気象台は熱中症に引き続き注意を呼び掛けている。(神部 造)