市立函館高校の美術部が、自動車メーカー「マツダ」の車を題材にした作品展「マツダ車のある風景」が、函館マツダ函館店(宮前町30)で開かれている。部員が画材やキャンパスの大きさにとらわれず自由に描いた計18点がショールームに並んでいる。9日まで。
同社が社会的に深刻な「クルマ離れ」や道南の若者が他地域に流出することを懸念し、若い世代に自動車にもっと興味を持ってもらおうと企画した。
部員は11月に、同店と中道店(中道2)に足を運んでスケッチ会を実施。普段訪れることが少ないショールーム内で同社製品の「デミオ」や「ロードスター」などのモデルをさまざまな角度から眺めて絵を描いた。
店内には、今にも走り出しそうな疾走感あふれる作品のほか、黒い車体に反射する照明から着想を得て表現した車体の曲線のみを描いた作品など、部員の個性が光る作品が並ぶ。同店販売課の釜田航主任は「こんなにも目線が違うのかというくらい、個性的な作品ばかりで感動している」と笑顔を浮かべる。
作品は道南の5店舗で順次展示され、10日から16日までは中道店で展示される。釜田主任は「日中には作品を眺めているお客さんの姿もあってうれしい。車のデザインは年々変わっていくので、今後も継続して企画していきたい」と話している。(柳元貴成)