特別史跡五稜郭の堀で、学生が製作したカヌーを走らせる「五稜郭ソーラーカヌー大会」(実行委主催)が13日に開かれた。太陽光発電で充電したバッテリーを使い、静かに水面を進むカヌーのレースが繰り広げられ、市民や観光客が足を止めて楽しんだ。
自然エネルギーへの関心を高め、堀を使った新たなイベントを企画しようと昨年初めて開催。今回は函館高専ソーラーカヌー愛好会、昨年優勝した函館工業高定時制の2チームが出場した。
コースは五稜郭の南側にある「二の橋」周辺の全長700メートル。カヌーは1人乗りで、ブイを回りながら時速6~7キロほどで進んだ。2回の合計タイムで競い、函館高専が初優勝した。
カヌーに乗った函館高専5年の松宮直也さん(19)は「優勝できてうれしい。風が強く舵取りが難しかった」と振り返り「愛好会の部員が1人なので、2連覇を果たすために部員を集めます」と話し、本村真治実行委員長(函館高専教授)は「ゆくゆくは市民にも出てもらえるようなイベントに成長させたい」と意気込んでいた。(稲船優香)