和風な名前で登場―。函館市中島廉売内にある紺地鮮魚(紺地慶一社長)は、今年もゴッコ(ホテイウオ)に名札をつけて販売している。紺地社長は「希望に応えて名前をつけるよ」と威勢の良い声を響かせる。
同店のゴッコの“命名”は10年ほど前からで、メスとオスの区別がしやすいようにと始めたのがきっかけだ。近年はプロスポーツ選手や芸能人の名前を拝借してきたが、今季は「さとみ」「みちお」「さえ」「しんじ」などと“原点回帰”。名札担当の菅原悦子さん(67)は「大河ドラマの真田丸を参考にしようとしたが、勉強する時間がなくて、今年はなじみのある名前にした」という。
ゴッコの皮部分はゼラチン質で、身はトリのささ身に似た食感、歯ざわりの良い卵と軟骨も味わい深く、しょうゆ仕立ての鍋が代表料理。紺地社長は「ゴッコはいまが旬。値段も落ち着いてきたので、いっぱい食べてほしい」としている。(田中陽介)