函館市陣川町82で農場「げんきファーム」を営む山田圭寿さん(38)は27日、元町2のまるたまスクエアで「農家レストラン」を初めて開いた。28日までの2日間限定で、周辺住民らが続々と訪れた。「農場で朝摘みした野菜のおいしさや、ビーツやヤーコンなど珍しい野菜の食べ方を紹介したい」と話している。
山田さんは少量多品目栽培で、約80品目もの野菜を育てている。昨年から野菜の宅配事業を始め、6次産業化を模索していた中、今年1月ごろ、元町で毎月食料品バザーを展開している北見伸子さんから「坂の多い同地区の高齢者の買い物を少しでも楽にしてあげたい」と依頼され、毎週火曜の午後、元町2のカフェ前で新鮮野菜を提供する「朝どり野菜市」を開いてきた。
アイスプラントや白丸ナスなどの珍しい野菜も扱ったことで「おいしい食べ方を教えてほしい」という声の高まりを感じ、期間限定レストラン構想を北見さんに相談し、同所での開催が決まった。自作チラシを元町周辺に配った効果もあり、初日はランチだけで準備していた2升分の米がなくなるほどの盛況ぶりだった。
山田さんは「レストランで提供する料理がおいしい野菜の食べ方の見本になったらうれしい」と話し、今後は「年1回ほどのペースで開催できれば」と意欲をみせている。
28日はランチ営業が午前11時半~午後2時半。居酒屋営業は午後5時半~同9時。問い合わせは山田さん(080・3161・3041)まで。(半澤孝平)