賃貸住宅大手の大東建託(東京)は12日、全国の居住者満足度を調査した「いい部屋ネット 街の住みここち&住みたい街ランキング2023」北海道版を発表した。住みたい街ランキング(自治体)では函館市が昨年に続き第3位を維持。住みここちランキングでは七飯町が道南最上位の22位にランクインした。
調査は2019年から毎年実施。住みたい街ランキングは今年の調査結果を集計し、1位が札幌市中央区、2位が東京23区、次いで3位が函館市と札幌市北区だった。賃貸未来研究所の宗健所長は「(函館の)観光地としての知名度の高さがランキング上位に入る要因」と分析する。
住みここちランキングは19~23年分を集計。道南で上位30位圏内に入った自治体は、七飯町(22位)、北斗市(23位)、函館市(30位)の3市町。函館は昨年から順位を1つ落とした。宗所長は「函館は人口減少を背景に、商業施設や中心市街地の空洞化が進みつつある」と指摘。大規模商業施設の建設や再開発が進み、生活の利便性が向上している自治体がある一方、「函館は観光地としてのブランド力は維持するも、生活面でじり貧状態にあるのでは」とみる。
このほか、函館近郊では、七飯町がベッドタウンとしての評価が高まっているとした。(長内宏人)