7日に乳がんで亡くなった函館在住の小説家宇江佐真理(うえざまり)さん(享年66)をしのび、函館市内の図書館や書店では、宇江佐さんの作品を紹介する追悼コーナーが設けられた
函館市中央図書館(五稜郭町26)では、8日からサービスデスク横に、宇江佐さんのコーナーを設置
同館が所蔵する493点のうち、貸出可能な約150冊を用意訃報が届いた後から多くの来館者が借りている状況で、丹羽秀人館長は「函館の方々にとても愛されている作家なのだとあらためて実感した」と話す
宇江佐さんは江戸庶民の暮らしを恋愛など情感豊かに描く時代小説で、多くの読者を得た同コーナーは1カ月ほど設ける予定といい、丹羽館長は「図書館は古い本をずっと保管する場所宇江佐さんを忘れないで、末永く読んでもらいたい」と願いを込める
市内の書店でも特設コーナーが設けられ、棒二森屋(若松町17)内のくまざわ書店函館店では、在庫品の約50作品を並べ、追悼コーナーを開設道垣内大祐店長は「もともと人気のある作家で、購入客が多い」と話し、今後スペースを広くして1カ月程度コーナーを開設する考え
テーオーデパート(梁川町10)の文教堂書店でも一角に開設8日には最新刊の「髪結い伊三次捕物余話」シリーズの「竈河岸(へっついがし)」が品切れになり、急きょ再入荷する状況となった(蝦名達也、鈴木潤)