函館大谷短大コミュニティ総合学科の2年生5人が学内に売店を設置し、1日から営業を開始している消費者のニーズに応じて商品を提供する「マーケティング」を実践で学ぼうと、仕入れから販売まで5人が担当早くも学生の人気に火が付いている
5人は鄭舜玉(チョンスンオク)講師のゼミに所属学内には売店や学食がなく、最寄りのコンビニエンスストアは徒歩約10分と不便なことから企画した今年4月末、全学生を対象にアンケートを実施回答を得た186人のうち、約9割が「売店は必要」と答えた
この結果を踏まえ、大学に研究費を申請し、商品を並べるガラスケースを購入「価格安く、明日も来たくなる、笑顔になれる店」の頭文字を取って「KAEストア」と名付けた
品ぞろえもアンケートをもとに決定カップ麺や菓子、文房具など約30種類が並ぶ少ない支払い額で多種類の品物が買えるよう、菓子などを小分けにするなど買いやすい工夫を施した
サブゼミ長の佐々木崇充(たかみち)さん(20)を中心に函館市内のスーパーで商品を仕入れ、在庫は学内で保管純利益はゼミ独自の奨学金として、ゼミ生が面接して選んだ学生に還元するという
学生の人気も上々だ初めて訪れたこども学科2年の佐藤亜里紗さん(20)は「手軽に利用できて良い」と笑顔6日現在、昼休みまでの1日3回営業しているが、「昼以降も営業してほしい」という声が寄せられているという
ゼミ長の塩谷未来さん(19)は「学生の生活が便利になるよう学びを生かしたい経営は後輩に引き継ぎ、できるだけ長く続けたい」と意気込む鄭講師は「実際に行動することで自信を付け、地域に貢献する人材を育成したい」と話している今後は学生の反応をみながら品ぞろえなどを変えていくという(稲船優香)