【知内】27日午前9時ごろ、町涌元の涌元漁港内で大型クレーン車(41・3トン)が消波ブロック搬送作業中にバランスを崩して横転、同漁港の船だまりに突っ込んだ。操縦していた松前町江良の会社員、渡邉祐一さん(60)が左手に軽傷を負った。
知内消防署によると、渡邉さんは操縦席から自力で脱出。同9時20分ごろに駆けつけた同消防署の救急車に「かすり傷だから」と搬送を断ったという。
クレーン車は中山クレーン興業(七飯町)の所有で、渡邉さんは同社の社員。転落の際、オイルのようなものが海面に漏れ、知内消防署から消防車が出動した。同11時50分ごろ、近くに停泊していた起重機船「第四十八若狭号」で引き上げられ、木古内署が事故の状況や原因などを調べている。
事故直後の様子を目撃した町涌元の木村一夫さん(50)は、「事故が起こった時は自宅で朝食の支度中で『ドーン』という音に驚いて外を見たら、クレーン車が倒れていた。工事はお盆過ぎごろからやっていたが、こんなことが起こるとは」と話していた。(神部 造)