10月22日投開票が有力視される衆院選に向け、道南の市町選挙管理委員会も一気に選挙モードに突入した。最大の悩みは、投票所を確保できるかどうかだが、函館市選管によると、投票所に使用予定の112カ所(旧函館市81カ所、東部4支所31カ所)のうち、約100カ所は使用の内諾を得た。残りは確認中で、解散・総選挙に向け準備が加速している。
投票所は、市内の小中学校や町会館など112カ所で、前回衆院選(2014年12月)に比べ、旧函館市で2カ所増え、東部4支所で5カ所減ったため、トータルでは3カ所減となる。このほか、共通投票所(住所の区割りに関係なく投票できる)としてポールスターショッピングセンターと函館昭和タウンプラザに設置予定。計114カ所の投票所数は昨年7月の参院選と同じ。
実施日程がおおむね決められている統一地方選や参院選に比べ、衆院選はいつ解散に踏み切るのか動向がつかみにくい中で、短期間での準備となる。市選管は「一部の会場では、既に予約が入っているとの情報もあり、今後の調整が必要。国政選挙のため、融通を利かせてもらいたいのだが…」と気をもむ。
市教委によると、21日に学習発表会(学芸会)の開催を予定している小学校が6校あり、前日の投票所準備に支障が出る可能性もある。
一方、期日前投票所は市役所本庁舎や湯川支所、イトーヨーカドー函館店など計10カ所に設ける予定。加えて昨年7月の参院選では市内の大学4校にも設置されたが「今回は未定」(市選管)とし、解散に向けた動きが急で、準備が追い付かず設置は厳しそうだ。
市の投票率の推移は、前回衆院選(14年12月)が51・62%(小選挙区)、前々回衆院選(12年12月)が56・33%(同)、昨年7月の参院選が52・90%(道選挙区)。今回は10月22日に「2017道南駅伝競走大会」(実行委主催)が戸井地区で予定されており、投票率に影響を与えないか注目される。
市選管は「準備期間はわずか1カ月しかない。過去2回の衆院選は冬だったが、今回はイベントも多い10月実施なので、会場がきちんと確保できるか心配だ」としている。(山崎大和)