函館市教委は2日、今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。全5教科中、全国平均を上回ったのは小学校国語のみとなったが、ほかの教科でもほぼ全国平均並みの結果となった。
テストは4月に全国で行われ、市内では小学校43校の6年生1561人、中学校21校の3年生1599人が受けた。今回からこれまでのA・B問題を見直し、基礎知識と活用力の両方を問う問題に一本化されたほか、中学校では新たに英語が加わった(3年に1回実施)。
全国平均を上回った小学校国語では「書くこと」「読むこと」「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の分野の正答率が高かった。市教委は「主体的・対話的で深い学び」を目指した授業の工夫や小、中学校が連携した共同研究などの成果を強調。辻俊行教育長は「各校の取り組みが成果をあげているものと認識している」と話した。
今回初めて導入された英語では、「書くこと」の分野で全国平均を大きく下回ったほか、数学でも「関数」「資料の活用」の分野で全国、全道の平均に及ばず、課題が残る結果となった。市教委は「結果をさらに細かく分析したうえで、対応を進めていく」としている。(飯尾遼太)